【体験談】某有名企業で『常駐SE』を1年半やってわかったこと(運用・監視・保守はどんな仕事?)

テクノロジー
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    この記事はこんな方におすすめ
  • ITエンジニアとしての経験が浅い人
  • 運用・監視・保守の仕事を知りたい人
  • IT業界に興味がある、就職が決まった人

 

こんにちは、YAKUMO(@yakumostyle)です。

飲食業界からIT業界に転身し、現在はITエンジニア ✕ マネージャーをしています。

 

IT業界の運用・保守・監視ってどんな仕事なんだろう。

客先に常駐するのも不安だなあ、、、

 

今回はそんな悩みをもつ人のために、某有名企業で1年半ほど、運用、保守、監視、企画推進などを担当した僕の経験談をもとにお話します。

 

IT業界に入って間もない人、またはIT業界に興味のある人にとって、実際の仕事は未知の世界だと思いますので参考にしていただければと思います。

 

それでは解説していきます。

 

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『運用・監視・保守』はどんな仕事?

 

多くのIT企業で、客先のオフィスにITエンジニアを常駐させて、技術的なサービスを提供する「SES(システムエンジニアリングサービス)」を事業として採用しています。

 

SESでは、”ITエンジニアの能力が契約対象” になるので、業界に入ってすぐは、技術的なスキルがさほどなくともスタートできる「運用・監視・保守」などを担当するケースが多くなります。

 

では、それぞれどんな仕事なのか詳しく解説していきます。

 

IT業界知識:『運用業務』とは?

 

運用業務は、大きくわけると4つに分類されます。

  • ヘルプデスク、サービスデスク
  • 業務運用
  • システム運用
  • 運用統制

 

複数の業務を担当するケースが多く、実際に僕が常駐していた企業(誰もが知っている有名企業)でも、1つのチームでほぼすべての業務を担当していました。

 

ヘルプデスク、サービスデスクとは?

ひと言でいうと、エンドユーザとシステム全般の橋渡しをするのが、ヘルプデスク/サービスデスクの仕事です。

 

エンドユーザからの問い合わせ対応や、システムの適切な利用や情報発信することで、トラブルを未然に防ぐ対策などもおこなっています。

ヘルプデスク、サービスデスクの主な仕事
  • 操作説明、問い合わせ等の対応
  • トラブル(インシデント)対応や影響調査
  • エンドユーザへの情報提供や発信
  • 業務運用、システム運用へのエスカレーション

エンドユーザとは・・・商品やサービスを実際に使っている人のこと。常駐先の社員や、その企業が提供しているサービスのユーザのことをさします。

業務運用とは?

便利なシステムも適切に利用しなければ、情報漏えいのリスクや、思いがけないトラブルなどから大きな損失が発生することもあります。

 

業務運用とは、企業とシステム全般を結びつける仕事であり、幅広い知識やスキルが求められてきます。

業務運用の主な仕事
  • 運用スケジュールの作成や管理(年間、月間、週間など)
  • 新規システムの導入検討や運用テスト
  • ジョブ(バッチ)の設計や管理
  • データベースのメンテナンスやバックアップ
  • ソフトウェアライセンスを管理
  • インシデント対応、防止・予防策の検討
  • ユーザの情報を管理(登録/権限変更など)
  • 手順書、マニュアル、ユーザ向け周知文書等の作成
  • セキュリティ対策ほか

システム運用とは?

時代の流れとともに、システムのあり方や求められる機能は変化しますし、年数が経てばもちろん機器は老朽化していきます。

 

システム運用は、システム管理がメインになりますが、時代とシステム全般とマッチングさせる仕事でもあります。

システム運用の主な仕事
  • 各種システムの監視
  • 機器メンテナンスや老朽化対応
  • パッチ適用やバージョンアップ
  • システム関連のインシデント対応
  • システム変更、リリース対応
  • 新しい技術の調査・検証

運用統制とは?

運用統制は、業務運用、システム運用、ヘルプデスク、サービスデスクなど、IT運用の全体指揮とり、顧客や内部関係者の調整役など大事な役割を担っています。

 

幅広い知識やスキルは当然のことながら、マネジメント能力、問題解決力、コミュニケーション能力など、IT以外の高いスキルが求められます。

運用統制の主な仕事
  • 運用業務(サービス)の提供
  • 運用のサービスレベルの決定、維持・向上活動
  • 運用サービスを提供するためのリソース(ヒト、モノ、カネ)確保
  • 顧客や内部関係者向けに、運用状況の報告・改善提案
  • 各種監査対応や計画など

顧客・・・経営部門、情報システム部門、利用部門のシステム担当部署など

IT業界知識:『監視業務』とは?

 

システム運用に含まれる監視業務は、おもにサーバ機器や、ネットワーク機器の安定稼働を維持する仕事です。

 

企業が大きくなればなるほど、システムも比例して規模が大きくなっていきます。顧客にとっての、ビジネスの命綱を守る仕事なので責任は重大です。

監視業務の主な仕事
  • 死活監視
    サーバーや周辺機器が正常に稼働しているかを監視するため、定期的に信号を送り、反応をチェックします。
  • 遅延監視
    企業サイトで遅延が起こると重大な損失になることも。ネットワークのレスポンス遅延が発生していないかをチェックします。
  • 経路監視
    レスポンスが遅くなる原因として、ネットワークを利用するトラフィックの集中が考えられるためにチェックします。
  • リソース監視
    対象機器のCPU、メモリ、ストレージ、プロセスなど使用状況などを把握することで、パフォーマンス低下に迅速に対応します。

IT業界知識:『保守業務』とは?

 

運用業務のなかでも、故障対応、復旧作業、セキュリティパッチ、バックアップ、トラブル対応などを保守と呼ばれ、運用保守とひとくくりにされることが多いです。

 

監視業務と同様で、ITインフラは絶対に欠かせない社会ですので「システムを絶対に止めない」「万が一の場合は速やかに復旧させる」ための仕事を担っています。

 

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実際に『担当』した仕事を紹介します

 

運用・監視・保守の仕事の内容は理解していただけたかと思いますが、具体的なイメージはなかなか浮かんできませんよね。

 

そこで、僕が実際にやってきた業務を3つほど紹介していきます。

 

【体験談①】どんなトラブルも『解決』する窓口!?

 

ヘルプデスクや、サービスデスクをしていると、ユーザからさまざまな問い合わせが山のようにやってきます。

 

たとえば、、、

  • ネットに繋がらなくなった
  • ログインができなくなった
  • 社内SNSの使い方がわからない
  • フォルダ権限を変更してほしい
  • 他社のツールにアクセスできない

これはほんの一部で、まだまだたくさんあります(苦笑)とくに、連休明けは1日中問い合わせの電話が鳴りっぱなしになることもありましたね。

 

半年ぐらいすると8割ぐらいは楽にさばけるようになります。1年もすると、ITに詳しくない人も幅広い知識が身についていることを実感するはず。

 

エンドユーザと接することが多いので、ビジネス会話や、コミュニケーション能力は必須です。接客業や、コールセンター勤務の経験があると慣れるまで早いかもしれません。

 

【体験談②】本当にあった!PCが『ウィルス』に感染!?

 

テレビやネットのニュースなど、しばしばパソコンに感染するウィルスは話題になりますが、実際に遭遇した人はどれだけいるでしょうか?

 

じつは、名のある企業はドメインが知られていることから、毎日のようにスパムメールが何千、何万通も届きます。なかには、スパムフィルターを抜けてくる巧妙なウィルスメールも。

 

基本的にはセキュリティツールが、「だれのパソコンで、どこフォルダの、どのファイルが危険なのか?」まで知らせてくれるので、すぐに特定し、感染拡大を防ぐことができます。

 

他人事のように思っていたウィルス感染も、年に数件は発生していたので、セキュリティの知識や対策の大切さをしみじみ感じたものでした。

 

【体験談③】購入費用『700万』のシステムを導入!?

 

常駐SEとはいえ、大きな案件を扱わせてもらえることがあります。僕は、一般運用のほかに企画推進なども担当していたので、企業が抱える問題をITシステムで解決する活動もしていました。

 

なかでも、ある企画が採用されたときはシビれましたね。まさか、業界に入って間もない僕が、700万もするシステムを導入することになりましたので(苦笑)

 

おもに、顧客先の営業部や、コンサル部を巻き込んだ企画で、お偉いさんの前で説明するときはさすがに声が震えましたよ。。。

 

運用といっても、プロジェクトや顧客によってさまざまな経験を積むことができます。

 

月々の『勤務時間』や『残業』は?

 

監視や保守だけの業務の場合、交代制でローテーションすることが一般的ですので、勤務時間7~9時間/日、残業はほぼないことが多いです。

 

運用全般をおこなう社内SEのような業務は、平均すると残業20時間/月ぐらい。(案件をたくさん抱えすぎて、もっと残業することもありましたが)

 

とはいえ、近年では180時間/月を超えると「稼働しすぎ」と警告が入るプロジェクトが多くなりましたので、目安にしていただければと思います。

 

どんな『スキル』が必要なの?

 

運用業務を1年半ほどやってわかったことは、幅広いIT知識と、コミュニケーション能力が必要だということです。

 

担当によって求められることが変わってくるので、”幅広いIT知識” と抽象的になってしまいますが、「基本情報技術者試験」ぐらいのレベルがあれば十分です。

 

また、エンドユーザと接したり、障害(インシデント)対応など、迅速な対処が必要とされるので、コミュニケーション能力はどこにいっても必須条件とされています。

 

どんな『キャリア』につながるの?

 

ご存知のとおり、IT業界といっても多用な職種がありますが、運用業務を経てどんなキャリアパスを描けるのかを紹介していきます。

 

  • ITコンサルタント
  • プロジェクトリーダー
  • プロジェクトマネージャー
  • サーバエンジニア
  • ネットワークエンジニア
  • データベースエンジニア
  • セキュリティエンジニア
  • プログラマー
  • テストエンジニア

 

僕が在籍中に、ITコンサル企業に転職した人もいますし、ネットワークエンジニアとして異動になった人もいます。自身はというと、プログラマーとしてプロジェクトを移りました。

 

運用業務は、ITエンジニアの基礎が凝縮された大変な仕事でもありますが、活躍できる場を広げてくれる仕事ともいえます。

 

まとめ

 

IT業界が未経験だと、興味はあるもののテクニカルな業務に怖気づくことがあるかもしれません。僕もその1人でした。

 

しかし、はじめは誰もがみんな初心者です。どんなことでも、やってみれば案外できてしまうもので、あとから自信がついてきます。

 

まだまだ進化するIT業界をともに支えていきましょう、それではまた!

 

ー くらしと仕事をワンランク上に ー
以上、YAKUMO(@yakumostyle)でした。

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