【11ー1】調達マネジメントと計画|PMP試験対策

PMP試験対策
スポンサーリンク
この記事はこんな方におすすめ
  • PMP試験の受験勉強をしている方
  • プロジェクトマネージャーを目指す方
  • プロジェクトマネジメント業務に興味のある方

もくじへ戻る

このページでは、PMP試験対策として『調達マネジメント』の概要と計画プロセスについて解説してきます。
スポンサーリンク

『調達マネジメント』とは?

調達マネジメントでは、プロジェクトの目的を達成するために「人的資源」「物的資源」「ソフトウェア資源」を調達・コントロールします。

調達マネジメントのプロセスには、次の3つのプロセスがあります。それぞれどのようなものか理解していきましょう。(「調達の実行」「調達のコントロール」は次ページにて解説)

調達マネジメントの計画
調達の実行
調達のコントロール
人的資源は「知識」「労力」、物的資源は「設備」「機材」「原材料」を指します。ソフトウェア資源はコンピュータにインストールする「ソフトウェア」「データ」を指します。
スポンサーリンク

『調達マネジメントの計画』プロセスとは?

調達マネジメントの計画(Plan Procurement Management)プロセスでは、モノ、サービスを外部から購入すべきかの判断、購入時期、購入量、どのように調達するかを決定します。

『調達マネジメントの計画』のインプット情報は?

調達マネジメントの計画プロセスのインプット情報には次が挙げられます。

プロジェクト憲章
ビジネス文書:
ビジネス・ケース、ベネフィット・マネジメント計画書
プロジェクトマネジメント計画書:
スコープ・マネジメント計画書、品質マネジメント計画書、資源マネジメント計画書、スコープ・ベースライン(スコープ記述書、WBS、WBS辞書))
プロジェクト文書:
マイルストーン・リスト、プロジェクト・チームの任命、要求事項文書、要求事項トレーサビリティ・マトリックス、資源要求事項、リスク登録簿
組織体の環境要因
組織のプロセス資産:
事前承認された納入者リスト、正式の調達方針、手続き・ガイドライン、契約のタイプ(※)

調達における『契約タイプ』

PMBOKでは、調達の契約を大きく3つに分類しています。また、インセンティブ(奨励金)についても示しているので覚えておきましょう。

契約タイプ①:定額契約

あらかじめ固定的な総額を決める方式で、次のようなものがありますす。一般的には、予定より費用がかさむことが多いため、納入者は赤字となるリスクが大きいと言われます。

経済価格調整付き定額(FPEPA;Fixed Price With Economic Price Adjustment)
定額インセンティブ・フィー(FPIF;Fixed Price Incentive Fee)
完全定額(FFP;Firm Fixed Price)

契約タイプ②:実費償還契約

費用(コスト)に利益相当分の報酬(フィー)を加えて支払う方式で、次のようなものがあります。納入者とっては予定費用を上回っても支払いを受けられるためリスクが少なく、購入者にとっては支払いがかさむ可能性があるリスクがあります。

コスト・プラス・パーセンテージ(CPPC;Cost Plus Percentage of Cost)
コスト・プラス定額フィー(CPFF;Cost Plus Fixed Fee)
コスト・プラス・インセンティブ・フィー(CPFF;Cost Plus Fixed Incentive Fee)
コスト・プラス・アワード・フィー(CPAF;Cost Plus Award Fee)

契約タイプ③:タイム・アンド・マテリアル契約(T&M契約)

定額型と実費償還型を複合させた方式で、契約時点でプロジェクトの作業範囲が確定していない場合や、作業時間の想定が難しい場合などに採用されます。

インセンティブ(奨励金)契約とその支払額

あらかじめ決めておいた「実績指標」を達成した際、予定と実績の差異(利益増分)を一定比率で購入者と納入者で分配する方式です。CPIF契約における計算、FPIF契約における計算などがあります。

『調達マネジメントの計画』のツールと技法は?

調達マネジメントの計画プロセスのツールと技法には次が挙げられます。

専門家の判断
データ収集:
市場調査
データ分析:
内外製分析
発注先選定分析:
最小コスト、資格、品質ベース、最高技術プロポーザル・スコア、品質およびコスト・ベース、単一候補、固定予算
会議

『調達マネジメントの計画』のアウトプットは?

調達マネジメントの計画プロセスのアウトプットには次が挙げられます。

調達マネジメント計画書:
プロジェクト・スケジュールやコントロールプロセス等とどのように調達されているかを記述します。
調達戦略:
調達方法、契約支払タイプ、調達フェーズ
入札文書:
情報提供依頼書(RFI)、入札招請書(IFB)、提案依頼書(RFP)、見積依頼書(RFQ)、公告、交渉招請書、納入者一次回答
調達作業範囲記述書(SOW):
プロジェクトの目標、作業内容、製品仕様、必要なサービス、スケジュール等が含まれます。
発注先選定基準:
達成能力と力量、プロダクト・コスト、ライフサイクル・コスト、納期、技術的な専門知識と手法、プロジェクトに関連する具体的な経験、調達作業範囲記述書に対応する際の提案された手法と作業計画の妥当性、主要スタッフの資格、可用性、およびコンピテンシー、会社の財務の安定性、マネジメント経験、トレーニングを含む知識移転プログラムの適合性等。
内外製決定:
内製か外製かの決定文書。
独自コスト見積り:
調達部門が独自に見積りを作成し、提出された見積りと比較します。
変更要求 ※必要に応じて
プロジェクト文書更新版:
教訓登録簿、マイルストーン・リスト、要求事項文書、要求事項トレーサビリティ・マトリックス、リスク登録簿、ステークホルダー登録簿等の更新版。
組織のプロセス資産更新版:
適格納入者リスト

まとめ

今回は、「調達マネジメント」の概要と計画プロセスについて触れました。次回は、「調達マネジメントの実行とコントロール」について解説していきます。

次回:【11ー2】 調達マネジメントの実行とコントロール

ー くらしと仕事をワンランク上に ー
以上、YAKUMO(@yakumostyle)でした。

もくじへ戻る

コメント

タイトルとURLをコピーしました