【5ー3】スケジュール作成 / 短縮の技法と資源最適化|PMP試験対策

PMP試験対策
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この記事はこんな方におすすめ
  • PMP試験の受験勉強をしている方
  • プロジェクトマネージャーを目指す方
  • プロジェクトマネジメント業務に興味のある方

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このページでは、PMP試験対策としてスケジュール・マネジメントにおける『スケジュール作成の技法』『スケジュール短縮の技法』について解説してきます。
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『スケジュール作成』の技法は?

スケジュール作成には、「PERT」「CPM」などの技法が用いられます。PERTは三点見積りがベースであるのに対し、CPMは可能性の高い1点の見積り値がベースにとなる違いがあります。これを前提に、それぞれ理解していきましょう。

①PERT

(引用:Future CLIP

PERT(Program Evaluation Review and Technique;工程見積と評価の技法)は、統計的推定を取り入れた三点見積りを使って各アクティビティの依存関係やクリティカル・パスなどを計算して管理する手法です。

アクティビティの順序関係は、「◯」と「→(矢印)」で表現されるアロー・ダイアグラム法(ADM)が用いられます。(上画像参照)

1950年代、米海軍による弾道ミサイル開発プロジェクトで考案されたのがPERTのはじまりで、その後世界中に手法が知られることになりました。

三点見積りとは?

PERT加重平均値(所要期間の期待値)
A=(O+4M+P)/ 6

※最可能値(M)…最もありそうな値
※楽観値(O) …最も楽観的な値
※悲観値(P) …最も悲観的な値
※平均値(A) …所要期間の期待値

三点見積もりは、「最可能値」「楽観値」「悲観値」の3つの値から統計量として平均値(所要期間の期待値)とばらつき(標準偏差)を求められます。

全体工期を推定するには正確で合理的な方法と言われており、三点見積もりが採用されていることがPERTの最大の特徴です。

②CPM

CPM(Critical Path Method)は、クリティカル・パス上の作業に着目し、作業短縮に必要な費用の増額を見積り、プロジェクト総費用の最適化を図る手法で、スケジュール制約の厳しいプロジェクトで採用されます。

上画像で例えると、黄経路:計17日、赤経路:計21日と赤経路がクリティカル・パスになり、赤経路を4日短縮=プロジェクト全体日数も4日短縮できます。そこで、赤経路を4日短縮するために増員してコストをかける+プロジェクト全体日数を4日短縮してコストを削減した費用を判断材料とするイメージです。

PERTが三点見積りを使用するのに対し、CPMでは可能性の高い1点の見積値をしようする違いがあります。
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『スケジュール短縮技法』とは?

前述(CPM)でスケジュール短縮に触れましたので、スケジュール短縮技法についても紹介していきます。スケジュール・スコープを変更せずに作業期間を短縮する技法として、次の2つがよく使われます。

①クラッシング

(引用:LIG

クラッシング(Crashing)とは、クリティカル・パス上のアクティビティに追加コストを投入して、そのアクティビティをより短期間で完了させる技法です。

コストとスケジュールのトレードオフで判断し、最小の追加コストで最大の短縮期間を図ることを目的としています。

②ファスト・トラッキング

(引用:LIG

ファスト・トラッキング(Fast tracking)とは、順番に実行するアクティビティを並行して実施することで期間短縮を図る技法です。

アクティビティを並行実施することで、同時に監視・コントロールする必要があるので、プロジェクト・リスクが増加するデメリットもあります。

『資源最適化技法』とは?

スケジュール作成の見積りにはリソース(資源)が大きく関わります。ここでは、代表的な2つの資源最適化技法(Resource Optimizing)も覚えておきましょう。

①資源平準化

(引用:Promapedia

資源平準化(Resorce Leveling)とは、現実的なスケジュールを作成するために ”資源の配分を最適化” する手法です。実際には、クリティカル・パス上のアクティビティを優先して資源を割り当てる経験則(資源平準化の経験則(Resorce Leveling Heuristics))を適用してスケジュール作成を行います。

資源平準化によって作成されたスケジュールは、当初のプロジェクト計画より期間が長くなるケースが多々あります。その場合は、前述のファスト・トラッキングによりスケジュール短縮を試みます。

②資源円滑化

資源円滑化(Resorce Smoothing)は、クリティカル・パスを変更せずに、フロートの範囲内でアクティの着手時期を調整する手法です。資源の制約上限を超える局面で用いられ、プロジェクトの完了期間に影響を与えずも ”資源の使用を安定させることが目的” です。

限られた資源を割り当てる際は、プロジェクトの最終期日から逆算していきます。これを「逆資源配分スケジュール」と言います。

まとめ

今回は、「スケジュール作成の技法」「スケジュール短縮の技法」について触れました。次回は、「プレシデンス・ダイアグラム法(PDM)」について解説していきます。

次回:【5ー4】プレシデンス・ダイアグラム法(PDM)

ー くらしと仕事をワンランク上に ー
以上、YAKUMO(@yakumostyle)でした。

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