【9】コミュニケーション・マネジメント|PMP試験対策

PMP試験対策
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この記事はこんな方におすすめ
  • PMP試験の受験勉強をしている方
  • プロジェクトマネージャーを目指す方
  • プロジェクトマネジメント業務に興味のある方

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このページでは、PMP試験対策として『プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント』について解説してきます。
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『コミュニケーション・マネジメント』とは?

プロジェクト・コミュニケーション・マネジメントとは、ステークホルダー間で適切な情報の受発信を行えるようにするプロセスです。プロセスは3つありますので、それぞれ解説していきます。

プロジェクト完了時には、プロジェクトの公式記録を保管し、後のプロジェクトの参考になるように整理しておくことも重要です。
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【1】『コミュニケーション・マネジメントの計画』とは?

コミュニケーション・マネジメントの計画(Plan Communications Management)プロセスでは、コミュニケーション・マネジメント計画書を作成します。コミュニケーション・マネジメント計画書には次のような内容を含めます。

ステークホルダー・コミュニケーション要求事項
言語、書式、内容、詳細度などを含む伝達スべき情報
エスカレーション・プロセス
その情報を配布する理由
必要とされる情報を配布する時間帯と頻度
情報伝達の責任者
機密情報の開示を許可する責任者
情報を受け取る個人またはグループ
情報伝達の手段や技術
時間や予算を含む、コミュニケーション活動に割り当てる資源
コミュニケーション・マネジメント計画書を更新し改善する方法
共通用語集
プロジェクトにおける情報の流れを表したフローチャート
特定の法律や規制、技術、組織の方針などから派生した制約条件
コミュニケーションには、「内部と外部」「公式と非公式」「縦方向と横方向」「書面と口頭」「言語と非言語」などのさまざまな側面があることも覚えておきましょう。

『コミュニケーション・マネジメントの計画』のツールと技法

コミュニケーション・マネジメントの計画のプロセスのツールと技法には次が挙げられます。

①専門家の判断

コミュニケーションに関する専門知識をもつ個人、もしくはグループからの意見から検討します。

②コミュニケーション要求事項分析

コミュニケーション・チャンネルの総数
n(n-1)/2
※n…ステークホルダー数

コミュニケーション・マネジメント計画の立案には、まずステークホルダーのコミュニケーション・ニーズを分析して必要な情報を特定します。

コミュニケーションの複雑さに指標と知恵、上記の式を使うことがあります。(コミュニケーション・チャンネル;コミュニケーションライン)

③コミュニケーション技術

コミュニケーションの技術には次のようなものがあります。

情報ニーズの緊急性
技術の可用性と信頼性
利便性
プロジェクトの環境
情報の機微性や機密性

④コミュニケーション・モデル

コミュニケーション技術の基本モデルに「送信者・受信者モデル」と呼ばれるものがあります。構成要素に次のものがあり、送信者は正しく伝達し、受信者は解釈する責任があります。

コード化(思考を言語に変換する)
メッセージの伝達(媒体を通じて受信者に送信する)
解読(メッセージを思考に変換する)
確認(受信時の確認 ※合意や理解を示すものではない)
フィードバックや返信(解読・理解した後の返答)

⑤コミュニケーション方法

ステークホルダー間でのコミュニケーション方法は、次の3つに分けることができます。

双方向コミュニケーション:
お互いに情報を交わす最も効率的な方法。(会議等)
プッシュ型コミュニケーション:
特定受信者への送信。(報告書、電子メール等)
プル型コミュニケーション:
受信者が意図的にアクセスするもの。(WEBサイト、eラーニング等)

⑥人間関係とチームに関するスキル

コミュニケーション・スタイルの評価、政治的な認識、文化的な認識などのスキルが該当します。

⑦データ表現

(引用:Promapedia

ステークホルダー関与度評価マトリックスが該当します。

⑧会議(対面、オンライン)

コミュニケーション方法を決めるため、プロジェクト・チーム、もしくはステークホルダーを集めた会議が該当します。

書面コミュニケーションにおける『5C』

書面でのコミュニケーションは、誤解や認識齟齬が生まれやすいです。次の『5C』に注意することで軽減できますので覚えておきましょう。

正しい文法と正しい記述(Correct)
簡潔な表現と過剰な言葉の排除(Concise)
明確な目的と読み手のニーズに合った表現(Clear)
アイデアのわかりやすく論理的な流れ(Coherent)
言葉とアイデアの流れのコントロール(Control)

【2】『コミュニケーションのマネジメント』とは?

コミュニケーションのマネジメント(Manage Communications)プロセスは、コミュニケーション・マネジメント計画書に従って実行(情報の生成、収集、蓄積、検索)します。

 

『コミュニケーションのマネジメント』のインプット

コミュニケーションのマネジメントのインプット情報には次が挙げられます。

プロジェクトマネジメント計画書:
コミュニケーション・マネジメント計画書
プロジェクト文書:
変更ログ、課題ログ
作業パフォーマンス報告書
組織体の環境要因:
組織の文化、政治情勢、ガバナンスの仕組み、人事管理方針等
組織のプロセス資産:
方針と手続き、組織のコミュニケーション要求事項、過去情報や教訓

『コミュニケーションのマネジメント』のツールと技法

コミュニケーションのマネジメントのツールと技法には次が挙げられます。

コミュニケーション技術
コミュニケーション方法
コミュニケーションスキル(コミュニケーション・コンピテンシー、フィードバック、非言語、プレゼンテーション等)
プロジェクトマネジメント情報システム
プロジェクト報告
人間関係とチームに関するスキル(積極的傾聴、コンフリクト・マネジメント、会議のマネジメント等)
会議

『コミュニケーションのマネジメント』のアウトプット

コミュニケーションのマネジメントのアウトプットには次が挙げられます。

プロジェクト伝達事項:
パフォーマンス報告書、成果物の状況、スケジュール進捗度等
プロジェクトマネジメント計画書更新版:
コミュニケーション・マネジメント計画書、ステークホルダー・エンゲージメント計画書等
プロジェクト文書更新版:
課題ログ、課題登録簿、プロジェクト・スケジュール等
組織のプロセス資産更新版:
プロジェクト・プレゼンテーション、プロジェクトの記録

【3】『コミュニケーションの監視』とは?

コミュニケーションの監視(Monitor Communications)プロセスは、プロジェクトを通してステークホルダーの情報ニーズに対応するためにコミュニケーションを監視しコントロールします。

『コミュニケーションの監視』のインプット

コミュニケーションの監視のインプット情報には次が挙げられます。

プロジェクトマネジメント計画書:
資源マネジメント計画書、コミュニケーション・マネジメント計画書、ステークホルダー・エンゲージメント計画書等
プロジェクト文書:
課題ログ、教訓登録簿、プロジェクト伝達事項等
作業パフォーマンス・データ
組織体の環境要因
組織のプロセス資産

『コミュニケーションの監視』のツールと技法

コミュニケーションの監視のツールと技法には次が挙げられます。

専門家の判断
プロジェクトマネジメント情報システム
データ表現
人間関係とチームに関するスキル(洞察、対話)
会議

『コミュニケーションの監視』のアウトプット

コミュニケーションの監視のアウトプットには次が挙げられます。

作業パフォーマンス情報
変更要求
プロジェクトマネジメント計画書更新版:
コミュニケーションに関連する諸計画書
プロジェクト文書更新版:
課題ログ、教訓登録簿、ステークホルダー登録簿

まとめ

アジャイル型プロジェクトの場合、スピード感が求められるため「デイリー・スタンドアップ」という手法がとられています。これは、毎日立ったまま15分ほど行う会議で、今日何を完了し、この後何を行うか、問題は何かを話し合います。

次回は、「リスクマネジメント」について解説していきます。

次回:【10-1】リスクマネジメント

ー くらしと仕事をワンランク上に ー
以上、YAKUMO(@yakumostyle)でした。

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