- PMP試験の受験勉強をしている方
- プロジェクトマネージャーを目指す方
- プロジェクトマネジメント業務に興味のある方
『コミュニケーション・マネジメント』とは?
プロジェクト・コミュニケーション・マネジメントとは、ステークホルダー間で適切な情報の受発信を行えるようにするプロセスです。プロセスは3つありますので、それぞれ解説していきます。
【1】『コミュニケーション・マネジメントの計画』とは?
コミュニケーション・マネジメントの計画(Plan Communications Management)プロセスでは、コミュニケーション・マネジメント計画書を作成します。コミュニケーション・マネジメント計画書には次のような内容を含めます。
『コミュニケーション・マネジメントの計画』のツールと技法
コミュニケーション・マネジメントの計画のプロセスのツールと技法には次が挙げられます。
①専門家の判断
コミュニケーションに関する専門知識をもつ個人、もしくはグループからの意見から検討します。
②コミュニケーション要求事項分析
コミュニケーション・チャンネルの総数
n(n-1)/2
※n…ステークホルダー数
コミュニケーション・マネジメント計画の立案には、まずステークホルダーのコミュニケーション・ニーズを分析して必要な情報を特定します。
コミュニケーションの複雑さに指標と知恵、上記の式を使うことがあります。(コミュニケーション・チャンネル;コミュニケーションライン)
③コミュニケーション技術
コミュニケーションの技術には次のようなものがあります。
④コミュニケーション・モデル
コミュニケーション技術の基本モデルに「送信者・受信者モデル」と呼ばれるものがあります。構成要素に次のものがあり、送信者は正しく伝達し、受信者は解釈する責任があります。
⑤コミュニケーション方法
ステークホルダー間でのコミュニケーション方法は、次の3つに分けることができます。
お互いに情報を交わす最も効率的な方法。(会議等)
特定受信者への送信。(報告書、電子メール等)
受信者が意図的にアクセスするもの。(WEBサイト、eラーニング等)
⑥人間関係とチームに関するスキル
コミュニケーション・スタイルの評価、政治的な認識、文化的な認識などのスキルが該当します。
⑦データ表現
ステークホルダー関与度評価マトリックスが該当します。
⑧会議(対面、オンライン)
コミュニケーション方法を決めるため、プロジェクト・チーム、もしくはステークホルダーを集めた会議が該当します。
書面コミュニケーションにおける『5C』
書面でのコミュニケーションは、誤解や認識齟齬が生まれやすいです。次の『5C』に注意することで軽減できますので覚えておきましょう。
【2】『コミュニケーションのマネジメント』とは?
コミュニケーションのマネジメント(Manage Communications)プロセスは、コミュニケーション・マネジメント計画書に従って実行(情報の生成、収集、蓄積、検索)します。
『コミュニケーションのマネジメント』のインプット
コミュニケーションのマネジメントのインプット情報には次が挙げられます。
コミュニケーション・マネジメント計画書
変更ログ、課題ログ
組織の文化、政治情勢、ガバナンスの仕組み、人事管理方針等
方針と手続き、組織のコミュニケーション要求事項、過去情報や教訓
『コミュニケーションのマネジメント』のツールと技法
コミュニケーションのマネジメントのツールと技法には次が挙げられます。
『コミュニケーションのマネジメント』のアウトプット
コミュニケーションのマネジメントのアウトプットには次が挙げられます。
パフォーマンス報告書、成果物の状況、スケジュール進捗度等
コミュニケーション・マネジメント計画書、ステークホルダー・エンゲージメント計画書等
課題ログ、課題登録簿、プロジェクト・スケジュール等
プロジェクト・プレゼンテーション、プロジェクトの記録
【3】『コミュニケーションの監視』とは?
コミュニケーションの監視(Monitor Communications)プロセスは、プロジェクトを通してステークホルダーの情報ニーズに対応するためにコミュニケーションを監視しコントロールします。
『コミュニケーションの監視』のインプット
コミュニケーションの監視のインプット情報には次が挙げられます。
資源マネジメント計画書、コミュニケーション・マネジメント計画書、ステークホルダー・エンゲージメント計画書等
課題ログ、教訓登録簿、プロジェクト伝達事項等
『コミュニケーションの監視』のツールと技法
コミュニケーションの監視のツールと技法には次が挙げられます。
『コミュニケーションの監視』のアウトプット
コミュニケーションの監視のアウトプットには次が挙げられます。
コミュニケーションに関連する諸計画書
課題ログ、教訓登録簿、ステークホルダー登録簿
まとめ
アジャイル型プロジェクトの場合、スピード感が求められるため「デイリー・スタンドアップ」という手法がとられています。これは、毎日立ったまま15分ほど行う会議で、今日何を完了し、この後何を行うか、問題は何かを話し合います。
次回は、「リスクマネジメント」について解説していきます。
ー くらしと仕事をワンランク上に ー
以上、YAKUMO(@yakumostyle)でした。
コメント