- PMP試験の受験勉強をしている方
- プロジェクトマネージャーを目指す方
- プロジェクトマネジメント業務に興味のある方
『統合変更管理』とは?
統合変更管理(Integrated Change Control)は、”プロジェクト全体を通した変更の調整” を指し、提示された変更要求を評価したうえで承認 / 保留 / 却下の判断を行います。
ここでは、統合変更管理の概念となる「変更管理委員会」と「変更管理ツール」について理解していきましょう。
①変更管理委員会
変更管理委員会(CCB;Change Control Board)は、プロジェクトへの変更要求を評価し、変更の承認 / 保留 / 却下の判断する責任を担う組織です。
顧客やスポンサーがCCBにいない場合は、CCBの承認後にさらに承認が必要になるケースもあります。またCCBを構築できない場合は、プロジェクトマネジメント・チームに組織を形成する必要があります。
②変更管理ツール
変更管理ツールは、コンフィギュレーション・コントロール(Configuration Control)と変更管理を適切に行うために利用します。コンフィギュレーションは「設定」「構成」を意味し、システムではハードウェアやOSバージョン等、組織では人事異動等、業務ではプロセスや手順等を指します。
プロジェクトにおける変更管理は、プロジェクトの「文書」「成果物」「ベースライン」の変更を特定し、文書化し、採否を決めることがスコープとなります。
変更管理ツールは、次のようなコンフィギュレーション・マネジメント活動をサポートしなければなりません。
プロジェクトやフェーズの『終結』とは?
プロジェクトやフェーズの終結(Close Project or Phase)は、その名の通りプロジェクトもしくはフェーズを終結させるプロセスで、次のようなアウトプットがあります。
①最終プロダクト、サービス、所産の移管
フェーズであれば中間成果物、プロジェクトであれば最終成果物の引き渡しを指します。
②最終報告
プロジェクト目標を達成できたか、そのエビデンスと理由をまとめた文書です。なお、ビジネス・ニーズの実現度合い、今後の見込みも含まれます。
③組織のプロセス資産更新版
プロジェクト文書
プロジェクトマネジメント計画書をはじめとした、諸々のマネジメント文書や実績記録等、プロジェクトを通して作成された計画や実績を示す文書が該当します。
業務文書および補足文書
プロジェクトを通して作成された業務マニュアル等、プロダクトやサービスを維持、運用、サポートするために必要な文書が該当します。
プロジェクトまたはフェーズの終結文書
プロジェクトやフェーズの完了や、成果物やその後の残作業の移管措置が示された公式文書を指します。やむを得ずプロジェクトが中断・中止となった場合は、その際の処置、理由を残す必要があります。
教訓リポジトリ
将来のプロジェクトのパフォーマンス改善のために、プロジェクトを通して得た教訓や知識を記録します。
まとめ
今回は、「統合変更管理」と「プロジェクトやフェーズの終結」について触れました。次回は、「スコープ」と「要求事項」について解説していきます。
ー くらしと仕事をワンランク上に ー
以上、YAKUMO(@yakumostyle)でした。
コメント