この記事を読むあなたは、組織やチームのリーダーか、もしくは同じような立場にいる人でしょうか。
突然ですが質問します。「イエス」か「ノー」で答えてください。
- 部下はついてきていますか?
- 部下はイキイキしてますか?
- 部下のことを考えていますか?
ひとつでも「ノー」があったら、あなたのリーダーシップにはまだ伸びしろがあります。
悪くいえば、リーダーとして問題があるともいえます。
わたしも、20代のころからリーダーやマネジメントをやってた身です。大変さは涙が出るほどよくわかります(苦笑)
近年では、通常業務もこなしながらマネジメントをする「プレイングマネージャー」も当たりまえ。
リーダーの多すぎるタスクや、部下との時間が取れないことは問題視されています。しかし「それ、アウトでしょ。」と、言わざるをえない状況を見かけるのも現実。
やがて、、、
- 部下がついてこなくて仕事が回らない、、、
- 部下がメンタル不調で休職をとった、、、
- 部下が何を考えているのかわからない、、、
このような状況は避けたいですし、生み出してはいけません。
そのためにも、今回は「リーダーが絶対にやってはいけない3つの行動」を紹介していきます。
業務時間外で部下に「メール」を送らない。ダメ、絶対。
これをやってるあなたは、令和のリーダーとして完全アウトです。
- あすの朝は忘れそう、夜のうちにメール送っておこう
- 週明けのプレゼン大丈夫かな、休日だけど連絡してみよう
「ヌルい!」「仕事を何だと思ってるんだ!」
というような声もきこえてきそうですが、ビジネスのルールが「厳格」になったのです。
離職に対するリスクマネジメント
2000年に入って間もなくは、夜や休日に部下にメールをしても問題ありませんでした。当時の人がおかしいわけではなく、そういう時代だったのです。
しかし今では、次のように人事部も見過ごせない”クリティカル”な問題行動となります。
- 時間外労働によるコンプライアンス
- 必要以上のプレッシャーを与える
→離職率に影響が出る
業種にもよりますが、一人あたりの採用単価は50万前後が相場となります。大手企業では、約100万円にまで単価が上がることも珍しくありません。
いまは中途採用でも、転職エージェントに行けば好条件の仕事をいくらでも紹介してもらえます。
エゴで新人の離職率を高めてしまっては、会社の損失を増やし、あなたの信用も失うことになります。
”叩き上げで鍛えられた人” には受け入れがたいですが、企業はリスクマネジメントとして目を光らせています。
どの業界でも「若手の人手不足」には悩まされていますが、少子化によってさらに深刻になることは目に見えています。
企業も、リーダーも、時代の変化に対応した行動が基本です。
「自分とは違う」=「尊重」という感覚
どうしても、夜や休日に連絡しておきたいときはどうすればいいか?
- 想像力を働かせる
- タイマー設定する
- 仕事を任せる
あなたがストレスだと感じないことは「あなたの常識」です。それを、「非常識だと捉える人もいる」という想像力を働かせてください。
忘れっぽい人も、タイマー機能を使えば翌朝かならず送ることができます。(タイマー機能の設定がわからないとか論外ですよ)
部下に仕事を任せたなら、任せたなりの配慮をするのが上司やリーダーの役目です。
この意識をもってないと、「この上司の下ではやってられない!」と不信感が生まれ、部下のフォーマンスも下がります。
自分とは違うからこそ、相手を尊重する感覚がリーダーには必要なのです。
そういったリーダーの姿をみて、部下もマネをして上司や同僚を尊重するようになります。
「会社のため」とは言わない。ダメ、絶対。
もし、次ようなことを部下に言っていたら、あなたは令和のリーダーとして完全アウトです。
- 「会社のためだから、〇〇してくれ」
- 「評価するから、〇〇お願いするよ」
- 「成績下がってるぞ、もっと頑張れ」
「はい!わかりました!」と、心から思う部下がいれば相当なもんです。ほとんどの人は萎えるかと思います。 あなたの部下も同じです。
わざわざ、毎朝満員電車で通勤したり、夜中まで働いてヘトヘトで帰るのは「生活」のため。
これでは、”嫌でも仕方なくやっている”のとなんら変わりありません。それでもイキイキとした部下をもつ、上司やリーダーがいるのも事実。
彼らはどのようにして、部下の力を引きだしているのでしょうか?
「やりがい」や「新たな視点」を伝えること
わたしの友人でもある、人材サービス経営者の話を紹介します。
彼は家庭の事情もあって、最終学歴は”中卒”。学歴にコンプレックスを持ちながらも、工場で働いていました。
やがて、「高水準な製品を作っている労働者の賃金が低い」という状況に疑問をもち、人材サービス会社を起業したといいます。
とはいえ、給与を他社より大きく引き上げることは難しく、人材確保には苦労したそうです。しかし彼の会社の従業員は、みんなイキイキとしていて「やりがい」を感じながら働いています。
わたしは疑問に思いたずねると、彼はこう言いました。
自分は”中卒”という学歴に不利を感じていたが、技術力に学歴は関係ないことを知った。そこでは、実力のある人にチャンスが少ない現実があることも知った。
自分は社員に対して、「そんな世界を変えていきたい」といつも話しています。そして、我々が作っているものは”未来を豊かにする力がある”とも。
彼は従業員に対し、「生活」という個人のフィールドから外へと意識を向け、新たな視点や「やりがい」を気づかせていたのです。
わたしは納得しました。人間はどんな仕事でも、「この仕事が誰かの役にたっているはずだ」と思いたい心理が働きます。
リーダーは、「会社のため」ではなく「社会のため」に何をなすのかを、部下に伝えなければならないのです。
そして、「やりがい」を気づかせてくれたのなら、「この人と頑張っていきたい」と思いますよね。
決して、頑張ることを強いることではありません。
「立場」で人を動かさない。ダメ、絶対。
人望のない人は、よくこのような言葉を口にします。
- ~をやらせる
- ~してくれない
あなたのまわりにも、「部下なんだから、つべこべ言わずに動けばいいんだ」と考えている上司はいませんか?
そして、部下が思うように動かなかったり、失敗した場合はこう言います。
「やっぱり、ダメな奴だ。言うことを聞かないから」と。
もし、あなたも同じような考えなら、令和のリーダーとして完全アウトです。いまは「納得感」を大事にする時代なので、正直なところ時代遅れの考え方です。
冒頭でもあったように、転職エージェントにいけば「納得感」を大事にしている会社をいくらでも見つけることができます。
部下が「この上司違うな」と思ったら、その人も周囲の人もすぐに離れていきます。
わたしのような昭和生まれリーダーたちや、その背中をみて育った平成のリーダーは注意が必要です。
では、部下が主体的に動くようにするには、どうすればよいでしょうか。
部下を「下」に見ず「プロ」として扱う
ヤマトホールディングスの「逆ピラミッド」の組織図が参考になります。
ヤマトの組織図は逆三角形です。一番上はお客様、その次に位置するのは、最前線で荷物を運び、お客さんと接し、新商品を開発するセールスドライバーたちです。経営陣は彼ら最前線のバックアップです。現場に大半の権限移譲を行っています。
(引用:YAMATO STRATEGY)
成功している企業の事例からは、学ぶべきことがたくさんあります。
この一節からも、部下を「プロフェッショナル」として認めることで、最終的に組織の繁栄につながることがわかります。
リーダーの影響は大きく、言葉ひとつで部下の行動も変わってくるのです。これからは、次のように注意してみてはいかがでしょうか。
- やらせる
→やっていただく - なぜ、やらない?
→やらない理由は何かある? - 君たちは、皆さんは
→我々は - 返事は?
→不明な点はある? - どうして主体的にならない?
→どうしたらいいと思う?
きっと、これまでのコミュニケーションでは生まれない部下との信頼関係が築けます。そして、あなた自信も働きやすい環境に変化していくことに気づくはずです。
まとめ
リーダーとはいえ、誰もが初心者からはじめます。そして誰もが、悩み苦しみながら、部下やメンバーを引っぱっていくものです。
今回紹介した「リーダーがやってはいけない3つの行動」も、毎日の積み重ねによって身につきます。
ふとした瞬間にやってしまい、部下が離れてしまうことがあるので細心の注意を払いましょう。
大変な立場ですが、「やりがあい」や「達成感」も人一倍感じる仕事です。一緒に頑張っていきましょう。
くらしと仕事をワンランク上に。
以上、YAKUMOでしたー
- 自分とは違うからこそ、相手を尊重する
- 新たな視点や「やりがい」を気づかせる
- 部下を「下」に見ず「プロ」として扱う
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