- 転職を考えている人
- キャリアアップしたい人
- 年収を上げたい人
出典:ミドルの転職(「異業種への転職」について(2019年版))
求人サイト「ミドルの転職」の調査によれば、約9割の人が異業種に興味があることがわかります。
「仕事の幅を広げたい」「給料水準を上げたい」「今の仕事の将来が不安」など、今より豊かなくらしや、新しい自分の道を求める理由が多いようです。
(かくゆう僕も、10年ほど身をおいていた飲食業界からIT業界へと、まったく異なる業種に転職した1人です。)
しかし、データからもわかるように半数近くの人がこれまでと同じ業種を選択します。
「100万人に1人の存在」という言葉を耳にしたことがありませんか?
これからは、今まで以上に「稼げる人」と「稼げなくなる人」が二極化されるといわれ、そんな「厳しい時代」を生き抜くために 藤原和博 さんが提唱した働きかたです。
異業種への転職は「未経験による不安」「収入の減少」「キャリア形成が1からになる」など、ネガティブな面もあります。
ですが、「厳しい時代」に突入したいま、同じようなキャリアを積むだけではリスクを抱えます。
とくに、サラリーマンの仕事はなくなっていくと予想されているので、転職を考えている人は戦略的なキャリアプランが必要になってきます。
この記事では、今後のキャリアを有利にすすめる転職について紹介していきます。
「上を目指す」キャリアアップに待つリスク!?
会社に選ばれる人材は15%
今いる業界や業種だけでキャリアアップを目指すのは、血なまぐさいレッドオーシャンに飛びこむようなものです。
会社から本当に必要され、選ばれる人は全体の何パーセントか知っていますか?
一般的に「全体の5%」程度といわれており、候補が10%を含めても計15%の人材のみが「育成対象」とされ、40歳までには完全にふるいにかけられます。
会社や業界の構図はピラミッド型で、トップに行こうとすればするほど狭くなります。ライバルは、同期だけではなく先輩や上司もいるので、そうかんたんに登りつめることはできません。
すると、ほとんどの人が85%側にまわされ、トップ人材が成果を出しやすいよう動かされていくわけです。
キャリアアップは「横」で考える
「苦労してようやく昇進したのはいいが、増えたのは責任、残業、わずかな報酬とシワの数、、、。」
よくある話ですね。キャリアの戦場に飛びこみ、ボロボロになってやっと手に入にしたとしても絶望することも少なくありません。
藤原和博さんが提唱する「100万人に1人の存在」とは、100人に1人の特技を3つかけ合わせることで、ほかの誰でもないオリジナリティで勝負するものです。
たとえば、人と話すことが得意な人は営業、プログラミングが得意な人はITエンジニア、企画が得意な人はマーケターの道で突き進もうとします。
AIやロボットをはじめ、新しいテクノロジーが普及されたら、ちょっとやそっとの得意では仕事を失うかもしれません。
生き残れるのは「キングオブキングス」と言いたいところですが、このようなキャリアだったらどうでしょうか?
「営業 × プログラマー × マーケター」
あなたが経営者の立場だったら、営業しかやってこなかった人、プログラマーしかやってこなかった人、マーケターしかやってこなかった人よりも興味をもつのではないでしょうか。
「厳しい時代」でトップを狙うなら、「上」ではなく「横」に視点をかえてみることが大切です。
「アウェイ」に飛び込んでキャリアアップ!?
天井を見ると床が見えないのと同じ
いまの仕事で一人前になったら、勇気をだして「横」の道に進むことも考えてみましょう。
キングコング西野さんは、お笑いの世界でつかんだ知見を活かして、絵本作家、オンラインサロンと次々にビジネスで成功させていることで有名です。
あえて「アウェイ」を選んでみると、じつはライバルの少ないブルーオーシャン。
同じマーケットに長くいると、誰もが同じような思考パターンに陥るものです。そこに、よそのマーケットで活躍した人が、新しい視点や価値を提供したら一人勝ちです。
天井を見ると床が見えないのと同じで、キャリアも上だけ目指すとまわりの変化に気づけず、チャンスをみすみす手ばなしかねません。
変化とチャンスをキャッチする
僕がお世話になっているAさんは、ITエンジニア歴30年以上の大ベテランで現役プログラマー。あと数年で定年退職となりますが、さまざまなプロジェクトから声がかかって引っぱりだこです。
根っからのパソコンオタクで、プログラミング言語を10種もあやつり、最新テクノロジーへの関心も強く、AI、ロボット、3Dなど、いま現在でもITエンジニアとして進化し続けています。
残念ながらマネジメント能力はからっきしですが、Aさんの最大の強みは変化に対応する力です。
できないことは無理にやろうとはせず、興味があるプログラミングを幅広く吸収したことで、時代の需要にマッチしました。
同じ業界や業種でも、チャンスをつかんだ良い例ですよね。いま手にしているスキルを「横」に展開できると、ラクに間口が広けることができます。
「これだけは誰にも負けない!」と自分の強みにこだわり過ぎると、まわりにライバルが現れるたびに消耗し続けることになります。
それより、自分の強みと「資質」活かしてオンリーワンを目指すほうが、効率的にキャリアを形成できます。
「ストレスフリー」でキャリアアップを狙う!?
自分の「資質」を活かす
銀座のクラブのナンバー1は、一番の美人ではないという話をよく聞きます。
なぜだと思いますか?
有名モデルのような容姿でなくても、自分がもつ「資質」のひとつひとつをフル活用して「顧客満足度」にフォーカスしているからです。
ひとつひとつの「資質」をみれば誰でも持っていそうなモノ。それでも、活用するかしないかで影響力に違いはでてきますし、人の感じかたや評価も大きく変わります。
同じ土俵にのると「意識」にとらわれる
ビジネスをしていれば、いやでも「売上」「役職」「評価」などついてまわりますよね。
すると、同期、先輩、上司、後輩など、つねに誰かと自分を比較して「あいつには負けない」と意識するようになります。
勝ち負けにこだわると不平や不満がうまれ、ストレスが溜まります。やがては疲弊し、仕事に手がつかなくなってしまう顧客もはなれて負のスパイラルに陥ることもしばしば。
自分の土俵、つまりオリジナルの「資質」で勝負するならライバルはいません。
自分のマーケットや、顧客を喜ばせることだけに集中できるとキャリアアップもラクになるので、ストレスのない戦いかたを選ぶことはとても大切です。
「資質」のかけ合わせでラクにキャリアアップ!?
エリートの提案力より、親身に相談する人
外資系生命保険会社でトップクラスの営業にどんなイメージをもちますか?
「バリバリのエリート」「爽やかでイケメン」「提案力に優れている」と思われがちですが、じつは間逆なことが多いそうです。
ガチガチな営業ではなく、ふだんからBBQ大会やワイン会などのイベントを企画して、人を楽しませたり、人をつなぐ「資質」のある人が、保険の話になったとき契約をお願いされるといいます。
見返りを求めず、役に立とうとする性格や行動が人を惹きつけるので、お客さんに気に入られると次々に口コミで広げてもらえます。
食事会で楽しませる、親身に相談にのれる、人と人をつなげられるなど、ひとつひとつの「資質」を高めようとすると大変です。
むずかしく悩まず、それぞれの「資質」をかけ合わせラクにやれることを自分なりに考えてみましょう。
まわりめぐってビリからトップになった人
建設会社で営業成績ビリだったBさんは、ストレスで体調を壊してしまい管理部門に雑用係として異動。
まわりの営業は、明るく前向き、ときにハッタリで突きすすむ勢いのある人ばかり。一方、Bさんは手順やキッチリ決まってないと不安で動けない慎重派で「営業には向いてない」とレッテルを貼られていました。
やがて、心身の健康を取り戻すと、以前から興味があった会計・法律・過去事例をコツコツと学びはじめます。そして、法律関連の資格をとったのをキッカケに調査部へ異動すると人生は一変。
難しい案件を抱える営業から同行のお願いや相談が絶えず、結果的に大型案件をあつかう営業部署の部長に抜擢され年収1000万を超えるほどに。
Bさんは、自分で営業成績をたたき出す「資質」こそありませんでしたが、コツコツと法律や事例研究する「資質」のない営業から必要とされました。
王道の「資質」がなくても「横」にキャリアを広げたことで、自分らしく、やりがい持って仕事に向き合い、評価されてキャリアアップしていったのです。
まとめ
その道のスペシャリストにならなくても、トップになることはできます。
自分の得意なことは、誰かも得意なこと。そこで勝負しようとすると、多くのライバルが待ちかまえていることをおぼえておきましょう。
大したことないと思うような些細な「資質」でも、複数かけ合わせれば誰にもない「あなた(オリジナル)」のキャラが成立します。
転職活動をとおして、あなたの「資質」を棚おろしてみるとキャリアアップの近道が見えてきます。
くらしと仕事をワンランク上に。
以上、YAKUMO(@yakumostyle)でしたー
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